ゆらぐ蜉蝣文字
□第9章 《えぴ》
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【1】 あとがき
9.1.1
さてはて……お疲れさまでございました。。。
正直言いまして、この無謀な企画を始めました時には、もっとあらい、てきとうなものを作る予定でありましたw←
ところが、書いているうちに‥なんというか、損な性格というか悪いくせというか‥こまかくこまかく突っこまないでは気がすまなくなり。。。 ページ数もどんどん増えて、
これ、ほんとに最後まで行けるんかいなと、途中で何度も不安に襲われたのは事実でございます。。。
そもそも、こんなマニアックなものを読む人がいるんだろうか。。。 わたくしは全く無駄なことをしているのではなかろうかという恐怖で頭がいっぱいになったこともありました。。。
それでも、なんとか最後まで続けられましたのは、ひとえに読んでくださった皆さまのおかげでありまして‥
とくに、フォレストのブックカフェで上位に上がった時には、読んでくれてる人がいるのだ!‥という発見に勇気が湧いたのでございます。。。
残念ながら、現在、このようなEブックというような形式に対して、受け入れてくれるランキングは(BL関係を除いて)ほとんどありません。。。 世はブログ全盛時代‥ 老いも若きもブログを書け!ブログでなければ人にあらず!ブログ以外は存在する価値が無い!! と言わんばかりのご時世でありますからして、無計画に、ただだらだらと、毎日毎日自分のプライバシーを露出して面白がらせるだけが正義の名に値するのであります‥
そういうわけで、広報集客にはたいへん苦労いたしましたし、現に苦労しつつあるのでありますが、
まぁこういう内容と挿画のものにしてしまいましたからには、紙の本にするのはとうてい無理でありましょう。。。 挿画をすべて自撮りに差し換えましても、公刊する勇気のある出版社は、よもやありますまい。。。
しかしながら、著者としましては、とことんまじめに書きましたので、風雪に堪える内容と思っております。
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まえがきでも書きましたように、
今をときめく宮沢賢治ですが、彼が自費出版した詩集(いや、「心象スケッチ集」と呼ぶほうが故人の意志に沿うのですが‥)『春と修羅』については、これを1巻まるごと解説した本さえ、いまだに存在しない現状であります‥
1994年の時点で、菅原智恵子氏は、つぎのように述べておられました:
「賢治の厖大な作品群の鍵を握るものとして一番多く論考されてきたものに『春と修羅』
〔第一集──ギトン注〕がある。多くの研究者によってとりあげられ、さまざまな解釈が試みられているが、作者賢治の心象の森にひとたび足を踏み入れれば、そこから脱出するのは容易なことではない。現実に『春と修羅』のどの解釈を見ても、それぞれの研究家が自分の立っている位置から森に入り、そこに沼があったとか、鳥がいたという報告をしているようなもので、森全体を立体的に眺めたようなものに出くわすことはほとんどないといってよい。」☆
☆(注) 菅原智恵子『宮沢賢治の青春』,角川文庫版,p.154.
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