* 短編小説 *
□ * 絡め取られるように *
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アイツの手が好き。
骨ばった大きな手で髪を撫でられるのが好き。
でも
見透かすような目が
良からぬことを企んでいそうな口許が
神経を逆撫でる喋り口調が
甘ったるい低い声が
……―嫌い。
ただ、しなやかな手が俺の頭に伸びるたびに。
どきり、とする。
その行為は、本当は子供扱いされているみたいで嫌い。
でも、滅多にないアイツからの接触。
あの大きな手が近づく度に、不思議と俺は動揺するんだ。
こうやって、少しづつ、少しづつ。
目も、口も、訛りも声も。
何もかもを好きになっていくのだろうか?
-オワリ-
とある川柳作家さんの歌から。ギンヒツを連想…(汗)
ご来訪ありがとうございます!
2007/08/12 ユキ☆
☆ Clap
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