*イベント小説*

□『カウントダウンの鐘の下』
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エゴイスト組 お正月小説
〜カウントダウンの鐘の下〜

『新年も後のこり僅かとなりました! ここでスペシャルゲストさんをお呼びして……』
「野分ー、蕎麦できたぞー!」
「はい、ありがとうございます。」
年末特別番組をテレビで付けながら、野分が返事をする。
今年は幸いなことに野分は休みを取ることができ、お陰でこうして二人で過ごせている。ただ、弘樹が年末最後の仕事を仕上げている間に、料理は全て野分が作ってしまっていた。
その代わりと言っては簡単だが、年越し蕎麦は弘樹が自ら作ると宣言し、台所に立ったのだ。
「味はどうかわからないけど……」
普段、殆どレトルトしか作らない弘樹だからといって、蕎麦くらい作れないことはないが、普段はあまりやらないことなだけに不安が拭いきれない。
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