ギアス小説

□俺とアイツとテスト勉強
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コンコン…



金曜日の夜11時頃。突然の訪問。控え目にノックされたドアを見て訪問者を想定する。こんな時間にやって来ると言えば…アイツしかいないだろう。


「はい…」

「こんばんは…ルルーシュ…」


やはりな。
ドアを開けると、やっと仕事が終わったであろうスザクが立っていた。
きちんと制服に着替えてくるとは、なんとも律儀な奴だ。
そんなスザクに自然と笑みが零れる。


「いらっしゃい。仕事は終わったみたいだな」

「うん…」

「?スザク?どうしたんだ??」


いつもハキハキと喋るスザクが、今日はどうも元気がないようだ。
当のスザクは顔色が悪く、俯き気味で泣きそうな顔をしている。



−−−−泣きそう!!??



「す、スザク?どうしたんだ!?」

「グスッ…ルルーシュぅ〜」

様子を聞くやいなや、スザクは泣きながら俺に抱き着いてきた!
これはラッキ…いや、何事だっ!?


「よしよし…とにかく、一端部屋に入ろう。な?」


頭を撫でながら言うと、スザクはコクンと頷いた。









「で、どうした?」


俺のベッドに座らせて頭を撫で続けてやっていると、ようやく落ち着いてきたようなので聞いてみる。


「うぅ…実は−−−−








−−勉強が、全く解らないんだ……













「は?」


え?勉強が解らないから、急に泣き出したのか?


俺が呆けていると、スザクはムッとして言った。


「いいよね、ルルーシュは。頭いいから、テスト前だってのに余裕なんだ」

「いや、まぁ…勉強ぐらいだからな。簡単に攻略できるのは」

「嫌みにしか聞こえないんだけど」


そう言ってムクれるスザクに苦笑いする。本当のことなんだがな。
学校のテストなんか、勉強さえすれば簡単に解けてしまう。だが、スザクや戦争になると違う。いくら勉強したって、答えに行き着くための力にはなるが、それだけでは不十分。学力だけでは手に入らないものは多い。
あぁ、知識だけで彼を、日本を手に入れられるのならどんなにいいことか。
そう考えればテストなんて簡単だ。少なくとも、俺にとっては。

俺が考えに浸っていると、スザクがズイッと顔を近づけてきた。


「ルルーシュ、聞いてる?」

「え?あ…すまない。なんだ?」

「もう!だ か ら、そんな余裕ブチかましまくってるルルーシュに、勉強を教えてもらえないかなって!!」


イヤミを含んだ言い方をしてくるが、まぁ仕方ないだろう。泣くほど参ってるみたいだしな。ていうか、そんな上目遣いで睨んだって可愛いだけだぞ。


「わかった、わかった。みっちり教えてやるよ。明日から2日間休みだしな」

「ホントっ!?」

「あぁ。…そうと決まれば泊まり込み、だなw」

「え。そんな…いいの?」

「構わないさ。そのか わ り、料金は前払い…な?」

「へ?…って、ルルーシュ?なんか、近くない?」

「当たり前だ。近づかないとキスできないだろ」

「ちょ、何言ってっ…ぅ…」

「フフ…勉強は明日から。今は…俺だけを見てて」

「ぁっ!るる、しゅ…」



そして俺たちは深く交わる。さぁ、お勉強の時間まで愛し合おうか。
なぁスザク。




END?
 

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