ギアス小説
□ある日のラウンズ
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「スーザクッ!」
「…ジノ。重いんだけど」
いつもと同じジノの行動。
慣れた、と言えども、重いことに変わりはない。
「どいてくれない?」
「聞いてくれよスザク〜」
ハハ、俺の言うことは無視ですか。まぁ、これも慣れたけどさ。
「…何?」
「昨日生徒会で鬼ごっこしてて、逃げるルルーシュ先輩がさ、すっげーこけ方したんぜ!いやー、スザクにも見せてやりたかったよ」
ジノを引きづりながら歩いていた足が止まる。
今、ルルーシュと言ったか?
「でもルルーシュ先輩っていつもクールな感じなのにさ、意外とドジなんだな〜」
可笑しな感じだよなぁ!、なんて笑いながら話すジノ。
なんだろう。やけにムカムカする…
「何て言うのかな…間抜け?なのかな??そういえば今日も…」
「ジノ」
また話を始めるジノを名前を呼んで止める。
うん。何でムカムカしたのかわかった。
「ジノ、君さ…」
呼び掛けながらジノの腕を両手で掴む。
そしてそのまま−−
「ん?何だよスザ−−って、ぉおおおぉぉ!!??」
投げた。
「ルルーシュをけなしてもいいのは俺だけなんだよっっ!!」
「俺が学園に行ってないからって調子にのるなよ」と、床で伸びているジノに向かって吐き捨ててその場を後にした。
そう。気に入らないんだ。ルルーシュが俺意外の奴に汚されるのが。
彼を汚してもいいのは俺だけなんだ。
「ルルーシュは、俺のなんだから」
「スザクは嫉妬深い」
伸びているジノの元にピンクの髪の少女が呟きながら歩み寄る。
そして持っている携帯から軽快な音を立てた後、ジノを引きずって行った。
この一瞬の出来事が一部始終ピンクの髪の少女−−アーニャの携帯に録画されている事を、嫉妬深い彼はまだ知らない。
→あとがき