□繋ぎ目
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「いっぱい買いましたねー」



今、僕と神田は非番でジェリーさんのに頼まれて買い出しに行った帰り。
折角の休みなのに!
とショックを受けた直後ジェリーさんから
「荷物が多くなると思うから神田も連れて行っていいわよ♪」
の声が掛り嬉しさで身を震わせたのは言うまでもない


神田とデート!
買い出しだけどデート!
荷物が多くなるなんて言われたけど思っていたより全然少なくて
僕も神田も軽く片手で持てる程だった



言葉も交わさない
会話も交えないけど
只隣を歩かせて貰えるだけで嬉しい

それでも盗み見はしてしまうわけで…
ちらりと視線を神田に向ける
崩されない凛とした顔
揺れる長髪
本来ならもっと目立って良いんだけど(僕の白髪もありますし)
今は街の人の出入りが最高潮
皆自分の足を進めるだけで僕らには見向きもしない
…まぁその方が良いんですが
後はこの中にアクマが居ない事を願うだけ


もう一度だけ、神田を見…
神田が、居ない
考え事をするまでは隣に居たのに!
人の波に流されたみたいで
見慣れた長い黒髪は視界に入らない
神田は、僕が居ない事に気付かず今も歩いているんだろうか
…それは、少し寂しいな

取りあえず追いつこうと走り出す
幸い同じ方向に進む人の方が多い様でそこまで進む事は難しくない



神田、何処に居るの


 
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