長編物語
□◆エンテレキー◆
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スザクがミレイに捕えられて生徒会室に連行されて来ると、先に捕えられた様子のルルーシュが同じく縄をかけられて座っていた。
隣にはナナリーとニーナの姿。
「ルルーシュ、これは、なんなのかな…?」
「知るか!また会長のおふざけだろう。
俺は忙しいのに…何だってこんな、縄まで…!」
忌々しげに言ってはいるが、みっともなく悪あがきなどしない所が育ちの良さを物語っているな、とスザクは思う。
「お兄様。ミレイさんは大事なイベントがあるっておっしゃってましたよ」
「ナナリー…
だが大事なイベントなら、尚更事前に連絡を…」
「あはは。会長らしいね。僕も、普通に登校しようと思ったら、この通り」
仮にもエリア11の副総督の騎士であるスザクに縄をかけるなんて…
そんなことをさらりとやってのける会長が実は最強なのかも知れないなどと考えて、ルルーシュはひとつ溜め息をついた。
「…そうだ、スザク。ちょっと後で話したいことが…」
ルルーシュの発言にナナリーも何かを思い出した様に眉を上げる。
「会長〜!カレンお嬢様も丁重に捕獲してきましたよ〜!」
突如リヴァルの声がしたかと思えば生徒会室のドアが開き、次いでカレンが、縄はかけられてはいないものの、無理矢理連れてこられた様子で現れた。
「よ〜しこれでみんな揃ったわね!」
不服そうなルルーシュとカレンをよそに、ミレイは明るく言い放つ。
「今度は何のイベントですか?」
スザクが苦笑まじりに質問を投げ掛けると、ミレイは彼を指差して言った。
「お仕置きよ!
独り占めしようとした貴方へのね!」