徒然書き
◆御生誕記念
(※捏造たっぷり)
それは世界が大きく様相を違えてから3年弱が過ぎた頃
マルクト帝国ピオニー・ウパラ・マルクト9世が腹心の部下と腹心の臣下と腹心の下僕的幼馴染みに密命を下して、胃を痛めつけたのがXDayの10日程前だった。
──そしてXDay当日──
「カ、カカカカーティス少将」
「……何かありましたか?フリングス少将」
「いいぃえぇぇ!何もありませんっ!!いや、その、只…何でしょう、そうっ呑みにでも行きませんか?」
「こんな早朝からですか?」
「ああっそれはいけません!…………お茶を、お茶を飲みに行きましょう」
普段は柔和な雰囲気でコーティングされている冷静沈着な切れ者は何処へやら、ワタワタと泣き笑いの相を浮かべるフリングス少将へこれ見よがしにため息を吐いてみせる。
大体この男が挙動不審になるのはピオニー陛下の迷命か、キムラスカから嫁いできた細君が絡んだ時だけなのだ。
そして今日が自分の誕生日という事からして、既にこの可哀想なフリングス将軍が皇帝陛下から何かしら理不尽な命を下されているだろう事は想像に難くなかった。
苦労性なのは本人の質なのだから同情はしない。
ガイという、同じ苦労性の同じ人間に振り回される同じ天然タラシという友を得て少しはストレスが減ったので良かったのではと思う程度だ。
「それでフリングス少将?陛下は今年は何を企んでいるのですか?」
単刀直入に聞いてみる。
すると
「カーティス少将失礼しますっ!!」
カシャンッ
フリングス少将が拳を突き出してきたのを軽く避けたところ、眼鏡を弾かれてしまった。
正直、陛下の悪戯があるはずなので周囲の気配には気を付けていたのだが(そして少し離れた柱の陰にピオニー陛下が身を潜めているのに気付いたが)目の前のフリングス少将には全く警戒していなかった。とんだ油断だ。
「フリ──」
「やあやあ、これは可愛くない方のジェイド君じゃないか」
パキッガリジャリン…シャリシャリ
「ああ〜大変だあ〜ジェイドの譜眼を制御している大事な眼鏡がメチャクチャじゃナイカー」
柱の陰からピオニーが棒読み台詞で姿を表し、さり気なさを装うつもりは微塵もないのか踏ん付け捻って一回転しやがりました。気のせいか一回転した時にピンスポットが当たっていた様です。殿下時代からの親衛隊であるタマ〇ギ部隊が照明係も請け負っているのだろう。
「陛下……さすがに行動の意図が図れません」
「何と!まさか俺が態と眼鏡を壊したとでも思っているのか!?何て可愛くないんだ可愛くない方のジェイド」
今日はここまで。
2時間でこんだけ。
イントロダクションか
2009/11/22(Sun) 23:59
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