本2(満)

□続#自転車第十話
1ページ/6ページ

♭早耶

とうとうこの日がきてしまった……

私は○○高校を見上げた。

少し早めに来たつもりだったけど、すでに来ていた人もけっこういた。

やーみんな頭良さそうに見える……

特別にペンダントにしてきた指輪を、服の上からぎゅっと握った。

大丈夫、大丈夫。

いつも通りやれば良いんだから。

試験前の詰め込みしなきゃ。

そして教科書を広げて数十分後、試験管の合図とともに問題とのにらめっこが始まった。

とりあえずわからない問題は次々と飛ばしていくが……ほっとんどわかんない!
どうしよう、点数稼げないじゃん。


一回手を休めて深呼吸。


そして、もう一回問題文をじっくり読む。

整理しながら考える。

………

解けた!

冷静になってゆっくり解けば、普段以上の力が出せた気がした。

本当に手が止まったときは、周りの鉛筆の音が響いて焦ったけど。



そうして五教科に及ぶ試験を終えた私は、ぐったりして帰路についた。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ