本2(満)

□続#自転車 第二話
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♭恰次

土曜日。

サークルの練習が終わり、俺は学食に行こうとしていた。

「あ、大沢先輩。」

後ろから呼び止められて振り返ると、一年の高山明希(たかやま あき)がいた。
同じフルートを吹いている女子だ。

「どうかしたか?」

俺はチラリと時計を気にした。

「あの、ここがよく解らないので、教えて欲しいんですけど、午後、時間ありますか?」

「ごめん、これから待ち合わせなんだ。」

「あ〜。彼女ですか〜?」

「うん、まぁ…」

勢いで言ってしまった………!

「じゃあ仕方ないか。また今度、教えて下さいね。」

高山はたたっと自分の席に戻って楽器を片付け始めた。

俺はもう一回時計を確認した。

うわ、もうこんな時間だ。
待たせちゃってるかな?

慌てて食堂に走った。
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