本2(満)
□第四話
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私と一馬君が付き合ってるっていうのはクラス内にあっという間に広まった。
まあ、あれだけ堂々と呼び出されたんだから、当たり前っていえばそうなんだけど……やっぱり恥ずかしい。
だって、今日転校してきて、今日付き合うなんて…あんたたち知り合い!?
っていう目で周りから見られるんだよぉ。
一馬君は全然気にしてないみたいだし。
好きになったのは良いけど、意外と大変かも。
「夏海〜一緒に帰る…あ、やっぱり彼氏とだよねぇ。」
「えっ早苗!?ちょっ…」
「バイバ〜イ♪」
早苗はにこやかに私に手を振ると、帰ってしまった。
早苗のいぢわる。
「帰るか?」
「ふわぁぁ!」
心臓が軽くジャンプした。
「そんなに驚かなくても…。」
「あ、ゴメン。」
「…うん。…帰ろう。」
「そうだね。」
私は一馬君の後について教室を出た。