本2(満)

□第九話
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「えっと・・・右・・・かな?」

私は、恰次さんが書いてくれた地図を元に自転車を走らせていた。

もともと、あまり方向感覚はないので、かなりゆっくりとしたペースだ。

「何!この坂!」

そろそろ大学に近づいてきたかなぁ、というところで、大きい坂があった。

ここまで来るのに、かなり体力を使ってきたので、私は自転車を降りることにした。

そして、ふと、恰次さんも、この坂を上っているのかなあ、と思った。

なんだか、少し元気が出てきた。
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