本2(満)
□自転車七話
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翌日。
私はいつも通り学校に行った。
神にいのことはずっと無視した。
お母さんはその様子を見て、うんうん、うなづいていて
「頑張って。」
って言ってたけれど、すごい見当違いをしている。
というか、どんな見かたをしたらそうなるのかわからない。
登校中、恰次さんとすれ違った。
何か話しかけたそうだったけど、今の私はそれどころじゃない。
会釈だけして通りすぎた。
そして学校。いつも通りの授業。いつも通りの宿題・・・って何これ!!
『将来の夢についてのスピーチ。来週まで』
私はどん底に落とされたような気分がした。
最悪だ。私は将来の夢なんて持っていない。
どうしよう・・・。
このまま家に帰っても、神にいもいるし、お母さんもいるし、余計イライラするだけ。
とりあず、どこか遠回りをして帰ることにした。