本3
□第二話
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あの猫の死体から一週間ぐらいたった頃。
結局、嫌がらせの犯人は未だわからずの状態だ。
土日、ずうっと見張りをしてたけど、結局、可哀想なことに、殺されてしまった。
今度は、垣根の所じゃなくて、家の裏に捨ててあった。
お母さんは気味悪がってるし、お父さんは、すごく怒っている。
反面、お姉ちゃんはすごく落ち着いている。というより、興味がないみたい。
僕は、相変わらず犯人を捕まえようと、
帰りは走って帰ったり、
友達との遊びも、2、3回断っている。
なのに、いつも何かしら動物の死体が転がっている。
もう、その血を見ることにも慣れてしまった。
「アンタがそうやって関わるから、犯人は面白がるのよ。」
光輝にそう言われたけど・・・やっぱり、可哀想じゃないか。
何もできずに、虚しく死んでいった動物たちが。
今日も、僕は急いで学校を後にして、通学路を走っている。
そして、家につくと、真っ先に周囲を探索する。
あれ?
今日は、どこにもない。
僕は、ホッとすると同時に、拍子抜けした。
一体どういうことなのだろう。
もう、あきらめてくれたのだろうか。
それとも、一時休戦。
と、いったところか。
僕はもう一度家の周りを一周してみた。
やっぱり、ない。
僕は首をかしげつつ、家の中に入った。