本2(満)
□第九話
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「私、恰次さんのことが、好きです。」
言っちゃった・・・。
恥ずかしくて、恥ずかしくて、顔を下に向けたくなる。
だけど、ちゃんと確かめたい。
目を見て、ちゃんと・・・・。
「えっと・・・何て言うか・・・ゴメン。」
玉砕か・・・。
「いや、別に嫌いって訳じゃなくて、その、女として見れないっていうか・・。」
「いいんです。」
私は、恰次さんの言葉をさえぎった。
「いいんです。言えただけでも。何だか、スッキリしました。
・・・ありがとうございました。」
私は、そのまま猛ダッシュで部屋を出て行った。