短編
□占い
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「はい、これ。」
オレはおじさんから奪ったカバンを女の子に渡した。
「あ、ありがとうございます。」
オレはそのまま立ち去ろうとしたけど、女の子に引き止められた。
「あ、あの、良かったら、お礼に何かおごらせてください。」
「いや、オレは別に・・・。」
オレは断ろうとしたけど、女の子はもうオレの話を聞いていなかった。
「あ、そうだ!ちょうど近くにおいしいパフェのある喫茶店があるんです!
そこ行きましょう!」
オレは半ば強引にその喫茶店につれてこられてしまった。
さっき助けてあげるんじゃなかったかな・・・?
「どうぞ、好きなものを頼んでください。」
「じゃあ、カフェオレ。」
「え!?パフェじゃなくていいんですか?」
「子供じゃあるまいし・・・。」
「そうですよね。じゃあ、あたしは・・・・ストロベリーパフェ!」
子供がいた――――。
どうみても学生に見えるのに。
「あの、どうしてあそこを歩いていたんですか?」
オレは返答に詰まった。
まさか、占いで
『町を歩けば運命の人に出会えるかも』
って出たからとは言えない。
「君は?」
オレは仕方なく質問を返した。