fognightの可笑しな空間
あら、いらっしゃい。
アナタを入れて…2112人ですね。
え?何がって……空間に迷い、ここを訪れた人間の数ですよ?
私は、この空間の案内人の一人。名乗れる名などはありません。
これから、第二の案内人のお部屋へご案内します。
…あ、一度来られた事があるのなら、お寄りにならなくても結構ですよ?
残念ながら、私は前に会ったかもしれないお客様のお顔は覚えていられないのです。
何せ私は案内人、親しくならないようにと、お客様が来る度に記憶が消されます。
お客様が私を覚えていて下さっても、私は何の記憶もない……ただ、義務を果たすだけ。
…でも、いいんです。
私は人間が大好きですから…こうやって私の声を聞いてもらい、私の姿をその目に写していただけるだけて、とても幸せなんですよ。
…失礼いたしました。少しお話が長くなってしまいましたね。
着きましたよ。
目の前にいくつか、扉がありますでしょう?
もしも一度も来られた事がないのなら、第二の案内所の扉を開いて下さい。
後に、お客様のお好きな扉を開いてみて下さいな。
お望みのモノがあるかどうかは、私にも分かりません。
しかしなが
ら、人間には運というものや、偶然という言葉も存在します。
それらを信じていれば、きっと、お客様の望む世界が開かれるでしょう。
後は、お客様次第です。
私は一切関与いたしません。
では、いってらっしゃい。
帰り道は、ご案内出来ません。
さぁ、ご自分で歩み進んで下さい。
最終更新日 2010/02/16