T

□きみに夢中
2ページ/5ページ



勉強が一段落して、獄寺に茶と菓子を用意した。
煎餅をくわえながら、獄寺が筆箱やノートを鞄にしまう。

「ったく…なんで俺がこんな野球バカの面倒みなきゃなんねーんだ」
「うんうん、中間も頼むな」
「誰がするか。だいたいなぁ、テスト範囲が分かってて点数とれねー方が不思議なんだよ」
「でもツナも、俺と同じくらいしか点数とれないぜ」
獄寺の手がぴたりと止まった。
「10代目は…今回は大丈夫だろ」
獄寺の言わんことを意図して、俺はにっこり笑う。
「うん、そーだな」

俺たちが今ふたりでいる理由。それは、ツナが笹川と勉強しているからだ。
「やっぱり好きなやつと勉強したら伸びるんだろーなぁ」
「そのわりに、おまえは伸びねーな」
「えっ?」
「あ」
獄寺が口許を押さえる。
「いや…その……」
みるみるうちに赤くなる獄寺に、俺はえへへと笑う。
「ごくでら大好き」
「…そうかよ」
「分かっててくれて嬉しい」
そう言って、俺は獄寺の頬にちゅっとくちづける。
「なんだよっ///」獄寺が噛みつくような声を上げるから
「勉強おしえてくれたお礼」俺は獄寺の唇にもくちづける。
「安っちい礼だな」
「えー…?じゃ
「別にこれ以上してーつってるわけじゃねーからなっ」
獄寺が先手を打つ。
だから俺は移動して、獄寺を背後から抱き竦めた。

「…こーやってくっついてると、なんでもできる気になんのな」
「はぁ?///」
振り返る獄寺に、もう一度くちづける。今度は、舌を差し入れて。
「ふ…ん……ッ」
俺の舌を、獄寺が舌と上唇で軽く挟む。
夢中になりだした獄寺に満足して、俺は獄寺のシャツに手を入れた。
「ぅあ…っ!?」
まだ勃っていない突起を、押し潰すように愛撫する。
「はぁ……っ。あ…」
舌の動きが弱くなった頃に獄寺のアレをズボン越しに触れたら、ちょっと手応えがあった。
「てめぇ…っ///離せ!」
突き飛ばす力も弱々しい。
俺が簡単に避けるもんだから、獄寺がムキになって殴りかかろうとする。
「はい、おしまい」
バランスを崩してしなだれかかってきた獄寺を、俺は抱きとめた。

紅い貌に、またキスをする。
「ごくでら大好き」
舌を絡めるキスを施して、俺はゆっくり獄寺を押し倒した。
「んっ、んぅ…」
頭を打たないように添えた手が、より獄寺を固定する効果をもたらした。
「やまもと…」
獄寺の息が荒くなる。濡れた瞳が、俺の欲を駆り立てる。
動物みたいに首に噛みついたら、獄寺がびくりと震えた。
俺は、馬乗りされて動けなくなっている体を覆うシャツのボタンを外していった。
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ