リクエスト小噺

□チアノーゼ
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「リボーンちゃんがいなくなったんです!」
そう言ったハルが、次の日は「ツナさんも獄寺さんもいなくなっちゃいました!」と半ベソでうちに来た。

女の子を泣かす趣味はないけど、
ごめんハル、
俺、獄寺の居場所なら知ってる。

それなのに、俺は。
「マジかよ。早く捜さねーとな」
そう言って、ハルの頭を撫でた。
昨夜、獄寺を抱いた手で━━。





チアノーゼ





「……ぅ、くぁ…ッ、ごく……ら…」
腰を降ろしているのに、言葉を紡ぐどころか、呼吸さえもままならない。
俺の両脚の間で、獄寺のくぐもった声がする。
「気持ちいいか…? 武」
いつもと違う呼ばれ方にさえ反応してしまう欲を、獄寺がまた深く咥え込んだ。
「出していいぜ……」
口に含んだまま話されて、俺はかぶりを振るしかできなかった。
やばい。もう出る。震える俺の腰を押さえつけ、獄寺は緩急をつけて俺の自身を口腔で犯した。
その容赦ない責め苦に「あ……っ、ふ…ンッ」俺は、堪え切れずに、欲を吐き出した。

「気持ち良かったか?」
そう言って余裕げに顔を覗き込んでくる獄寺の貌は、俺の知っているものよりずっと大人っぽい。いや、当たり前なのか。彼が本当に、10年後の獄寺なら。
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