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□なんてサイコー
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「言っとくけど、最後までやんねーからなッ」
教室の電気を消させ、カギをかけさせ、戻って俺の服を脱がす山本に、俺は釘を刺す。
「じゃあどうすんの」
下着の上から揉んでくる手を跳ね退ける。
「ヌくだけで終わりだ」
「ええー」
「おまえなあ…!時間とか状況とかで考えろよ」
俺の言葉に、山本はそれでも不服そうだったけど、いちおう頷いた。
そこからは本当に静かになって、行為に集中しているのが見てとれた。
俺の嫌そうな顔に気がついた山本は、俺のズボンや下着を必要最小限の分だけずらした。
俺だって、譲歩してるんだ。
こいつだって、相応の遠慮をするべきだ。
俺は山本の行動をじっと見ていた。

「おま…っ」
「んー?」
「なんか、ちが…」
抱き寄せた山本の手が、俺の入りぐちから亀頭まで、何度も撫でるように往復する。
「だって…暗くてよく見えねーし…」
「くっ…」
ぜってーウソだコイツ!
「獄寺イヤ?」
「なんか…イヤだ…」
いつもと違う愛撫に、反応できなくなる。
山本が困ったように言う。
「ちょっとだけ、明るくしていい?」
ちょっとだけ、というのがひっかかったけど、とりあえず頷いた。
「あっち行こうぜ」
山本が指さしたのは、窓際の席。
「………」
俺は黙って移動した。
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