リクエスト小噺
□santuario
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列車の窓から射す光が、獄寺の銀色の髪を更に艶めかせる。
伏せた睫毛が、白い頬に長く濃い影を落としていた。
普段あまり喋らない獄寺は、この列車に乗ってから一言も発さなくなった。
santuario
数日前に仕事で訪れたその地は、初めて踏み入れたはずだった。
ところが、獄寺はこの場所に着いた途端、ぽつりと呟いた。
━━俺、ここに来たことあるかもしれない。
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