Ⅰ
□flavor
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バスに乗る前に1000円札を崩しておこうと、コンビニに入った。
食事をとった後だし、あまり荷物になるものは邪魔だし。
そう思いながら店内を物色して、結局レジの横の温かい飲み物が入った箱の扉を開けた。
でも、その横に、新発売のガムの小箱が積まれていて。
俺は飲み物をやめて、そのガムを買うことにした。
宣伝ポスターには、鼻の高い日本人離れした顔立ちの女優が微笑んでいて。
目立つ色で、キャッチコピーが印刷されていた。
“思わずキスをしたくなる香り”。
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