eye〜真実の瞳〜
□偽りの自殺現場〜解決編〜
1ページ/12ページ
客間へと集まった面々。
中田達容疑者3人に何故いるのかという目線を向けられながら、真珠は口を開いた。
「それではこれより、この事件の真実をお話しします」
「真実だって?君は何を言ってるんだ。真実も何もあれはどう見たって自殺だろ」
「えぇ、その通りですよ、先生。今、先生が言ったとおり、谷江先輩は自殺です」
「なっ、何!」
樹を除くその場にいた者全員が真珠の言葉に驚いた。
「ちょっ、ちょっ!ちょっと待った司君。今何て?」
「先輩も皆さんも、話は最後まで聞いて下さい。谷江先輩が自殺したことは間違いありません。ですが、これはそれで終わりに出来る事件でもありません」
「どういうことだ?」
「この事件はいくつかの偶然とそれにより生まれた必然が重なったことによって、谷江先輩の願いに反した事件へと変わってしまいました」
「偶然と必然?」
「順を追って話しましょう。まず、先ほどから言っているように谷江先輩が自ら首を吊って自殺したのは間違いありません。しかし、首を吊った場所は中庭ではないんです」
「何?なら、どこだって言うんだ!」
少し強張った顔で中田が言った。
「・・・教室です。中田先生が担任をしていて、亡くなった谷江先輩とそこにいる葦原先輩がいるクラスである3年A組の教室で首を吊ったんです」