シリーズ物語

□ようこそ!ボンゴレへ!!2
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楽屋に戻ると骸は、壁に一蹴入れ舌打ちをする。
「気に入りませんよ。あの男…。」と呟く。
「確かになぁ…」
山本は眉間に皺を寄せ腕を組み壁に背を預けている。
「最初に綱吉を馬鹿にしていたしね…。」
三人掛けのソファの真ん中ににもたれ長い脚を組む。
「次期社長の権限で入ったとかとも言ってやがったしな…。」
灰色に近い髪をゴツゴツとしたシルバーリングで飾る指で掻きあげながら鏡の前の椅子に座る獄寺。
「大体、僕が事務所や社長意見で動くと思われたのも屈辱ですがね…何よりも…」

『ツナ
綱吉
綱吉君
10代目
が、リハーサルで転けたのを鼻で笑いやがった!』


キィ―っと音が聞こえそうなほどに頭を抱え、特徴有りすぎる髪をグシャグシャとかき回し骸は口だけで笑う。
「僕の綱吉君が、あんなヤツごときにわかってたまりますか…あぁ〜忌々しい。」
相変わらず、ソファを陣取ったままの雲雀も「大体その転けたのですら可愛いのに…全く信じられないよ。」
怒り心頭である。

普段仲が悪いが、事『沢田綱吉』がいかに可愛いかを語る時には異常に意見が合致する美形二人。

因みに、その時綱吉はリボーンと一緒に、他の出演者の楽屋を挨拶してまわっていたためにこの会話は知らない。


「ったりめーだ。大体10代目がいらっしゃられないなら、こんなグループやってられるかよ。」
「確かにね。」「全くです。」「まあな〜」

「え?」
ガチャっと発した扉には、運悪く綱吉が立っていて、大きな琥珀色の瞳がうるうると揺れて、ポロリ…と瞳に合った大粒の涙が落ちた。
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