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   ただ単に君が


◆む 

今でも鮮明に覚えている。
貴方の声も、仕草も、頭を撫でてくれた優しい手つきも。
この世に生を受けたその瞬間からずっと共に在り続けた大切な片割れ。
いつだって貴方の背中を見送り、いつだって貴方の帰りを待っていた。

「……………兄上…」

毎年二人の祝い事。
八年前から一人分になった"けーき"が淋しくて仕方ない。

昔は二人のバースデイ
(頬を撫でる春風が)
(もう泣くな、と慰めてくれた気がした)


【鯉伴×姫】

2011/12/14(Wed) 21:09

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