REBORN!2

□自分犠牲主義者3
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「なぁ」


ベルは、血で濡れてしまった髪を拭う使用人に声をかけた。
使用人の手は止まり、金色の髪を束ねることはせずにベルの方を見る。


「何ですか?」


「お前、ババァの何だったわけ?」


「……奥様の?」


使用人はベルの頬についた血を拭く。痛みを感じないようにと気を使っているのか優しい手つきだった。


「……さぁ。ですが、私の家族を殺したのは奥様ですよ。」


「…は?」


「でも私は家族の者に好かれていませんでしたから、殺されかけたんです。そこで奥様に引き取ってもらいました」


「……ふーん、嫌われもんだったんだな」


「はい」


こんなに自分が嫌われていた事を淡々と話す奴が他にいるだろうか。しかも殺されかけたなんて。


「兄に肝臓もぎ取られましたしね、もう長くはないと思いますよ」


「えぐっ」


「さっきのベル様の殺し方も相当だと思いますが」


それもそうだろう。
誰が自分の生みの親の腹をえぐりまくって殺すのか。


「ま、それはいいとしてさ、これからどうするわけ?」


「ベル様に付き従います」


「当たり前じゃん。そうじゃなくて、どうやって生きていくんだよ。」


使用人は目を細めて困ったように笑った。
そして、ベルの頬を撫でるように手を滑らす
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