漆黒の闇
□プロローグ
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見上げるとそこには、
真っ青な世界が広がっていた。
雲一つない、綺麗な青空。
耳に届くのは、波の音。
私は今、漂っていた。
優しく包み込むような水………。
そして突然、
全てを無くし、浄化する水………。
別に恐怖心はない。
そんな物を持っても仕方がないから………。
大きく深呼吸をしてみる。
冷たくてひんやりとした空気が、肺のほうにまで届く。
そして目をそっと閉じ、
耳をすます。
遠くからは機械の音………。
人工的な音だ。
私はそっと溜息をつく。
旅はここまでなんだろうと思いながら………。