五年生×兵太夫

□竹谷×兵太夫
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「はい、そうです」

俺に鼠を渡しながら、笹山は肯定した

「笹山、校庭に一番近い飼育小屋に鼠用の藁が入った袋がいくつか保管してあるから、その内の一つを持ってきてくれ、あと、綺麗な水も」

「はいっ!」

勢い欲飛び出して言った笹山を見送り

鼠を手のひらに乗せ脈を診る

不自然に遅い・・・

「・・・骨折も無いし」

腹を触ってみるが、特に出来物なんかがある訳ではないようなので

おそらくドコからか落ちたか、投げつけられたかしたのだろう・・・


小動物は即死が多いため、この状態は珍しいが・・・

頭に強い衝撃を受けると脳に徐々に血が溜まっていき

長い時間をかけてゆっくりと眠るように死ぬ事がある・・・

「お前、苦しいよな」

この状態の動物に、人間がしてやれる事は唯一つ

最後まで看取ってやることだけだ
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