五年生×兵太夫
□雷蔵×兵太夫(2)
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図書委員まで居ない
外を見ると、日も暮れかけている
それは、委員会の時間がとっくに終わったことを示している・・・
誰か一人くらい声掛けてくれたって良いじゃないか!
「はぁ・・・帰ろう」
そして、一年長屋に行って笹山君に謝ろう・・・
憤慨していても仕方ないので、帰り支度をしていた時
「あの、雷蔵・・・先輩」
後ろから声を掛けられた
振り向くとソコには笹山君
「笹山君?」
何処か落ち着かない様子で、視線を下げている笹山君
何故ココに?とか聞きたいことはあったけれど今、僕がするるべきことは、一つだけ
慌てて笹山君の前にしゃがみ、目を合わせて謝る
「さっきはごめんね。僕、君の言葉を最後まで聞かないで・・・君が言いたいことを遮ってしまった」
許してくれるだろうか?
君を傷つけてしまった事を
「ちがっ・・・あれは・・・僕がっ・・・」