五年生×兵太夫
□竹谷×兵太夫
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八×兵
「ど・・・してっ!そんな事言うんですか!!」
叫んだ笹山に俺は何も・・・言えなかった
事の起こりは少し前・・・
校庭の隅っこで蹲っている一年生
腹の具合でも悪いのかと声をかけたら
「あ、竹谷先輩・・・この、鼠が・・・」
一年生の手のひらには、ぐったりと・・・だが焦点が定まらないながらもどこか一点を見つめている鼠
虫獣遁用だろうか?まだ小さい子鼠のようだった
「お前の鼠か?」
一年生に聞くが首を横に振る
「違います、ソコの影にいたんです・・・僕が近づいても逃げなくて様子がおかしくて」
再び鼠を見る
浅く荒い呼吸、一点を見つめている
病か怪我か・・・
「ちょっと、貸してくれ・・・お前笹山だっけ?」
三治郎とよく一緒に居る一年・・・だった気が