五年生×兵太夫
□兵助×兵太夫(1)
1ページ/4ページ
兵×兵(1)
自主訓練で遅くなり、一人で食堂で夕飯を食べ、さぁ片付けようかというとき、一年は組の子が一人で飛び込んできた
暮れ六つはとっくに過ぎて、今はもう四つ・・・とうぜん、食堂のおばちゃんはもう居ない。
「あれ!久々知兵助先輩?・・・おばちゃん・・・やっぱり居ませんよね・・・?」
食堂に明かりがついていたため、おばちゃんがまだ居ると思ったのだろう、あきらかにガッカリしている
「もう居ないぞ、えっと・・・」
交流のある一年生ならともかく、あまり会話することの無い一年の名前までは覚えていない
「兵太夫です。笹山兵太夫」
ニコニコと人好きのする微笑みで名乗るが、次の瞬間思い出したように
「あーっ!?夕飯どうしよう!?」
と叫びだす
何というか・・・表情がクルクル変わって面白い・・・
自分も一年生の時はこんなんだったのだろうかと・・・ふと考えてしまう
「何で一年生がこんな時間まで夕餉を食べてないんだ?」
一年生は特にこんな時間まで残ってやるような課題は無いだろう、自主訓練にしたって遅すぎる
俺が話しを振った為か、暗い表情のままこちらに寄ってくる