Original Short

□秋風が吹く日の話
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秋風が吹く日の話


はい、おはよーございます。いよいよ今日から新しい学校。それはお父さんの仕事の都合で、転校してきたためだ。

そうそう、危うく言い忘れる所だったけど、私の名前は椎名海月(しいな みづき)。外見と中身が見分けられないことと身長(142cm)がコンプレックス。


さて、ちょっと緊張し過ぎて早く起きちゃったよ私。学校の近くの駅に、予定より二時間も早く着いちゃった。

仕方がないので駅前のカフェにいってみた。外にテラスがあってとってもお洒落。
「はいご注文は‥、と、あなた見かけない子ね、学校は?」
「少し前に引っ越して来て、今日から新しい学校なんです。ちょっと時間余っちゃって」
お店の人は明るいおばさんって感じ。まるで今までに何度も会ったことがあるみたいに、気楽に話せる。
「そう。ならメニューあげるわね」
「わぁ、ありがとうございます。‥うーんと、いちごミルクを一つお願いします」
「他もあるけど?一番人気のカフェオレとか?」
「いえ、いちごで」
早速受け取って代金を払おうとする。
「ああ、今日はいらないわよ」
「え?でも…」
「転校のお祝いよ、次からはちゃんと貰うから」
「あ、ありがとうございました!」
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