無双BOOK
□面影
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「趙雲殿……どうかなさいましたか?」
自分をじっと見ている趙雲に幸村は聞く。
すると、
「あ…すみません。何でも有りません。」
熱っぽい視線が途端に冷めて、幸村は少しがっかりした。
幸村は趙雲に惹かれていた。
一目惚れだった。
だから、熱い視線は嬉しかった。
だけど、少なからず気付いていた。
彼女が自分を誰かに重ねていることを。
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