無双BOOK

□さよなら初恋
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幸村は二人の人物から目を離さないでいた。




「兼続殿は本当に細君を大切になさるのですね。」


「ああ、今の妻さえ居れば他の側室など要らぬな。」



趙雲が兼続と話している。


普通は好きな人が違う人と居るのは妬みの対象に成るのだが、相手は愛妻家の兼続だし、自慢の友人を趙雲に知って貰いたかった。幸村はそう思うのだった。



「趙雲殿には細君は?」

「いえ、一度も身を固めた事は無くて。」

「ならば愛する者は?」


兼続の質問に驚いたのは趙雲では無く、幸村だった。


「趙雲殿の想い人が…。」


聞きたい様な、聞きたくない様な……。



「///………そうですね。」


趙雲が頬を染めている。想い人が居るらしい。



「趙雲殿の想い人…。気になりますね。」


「趙雲将軍の想い人か。」


「(この人達、いつの間に…!」



幸村の背後には陸遜と太公望が居た。


てゆーか、幸村。背後とられてそれでも日ノ本一の兵か?
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