昔、ピーター、スーザン、エドマンド、ルーシーという四人の兄弟がいて、第二次世界大戦で田舎の屋敷に疎開したときのこと。 そこで、ルーシーは衣装ダンスのなかに入り込んでしまう。 中の外套を押しのけていくと…そこは何と雪の森。 そこで、ルーシーはフォーンのタムナスさんに出会った。 「ナルニアになぜきたんですか?」とタムナスさん。 「ナルニア?」 「ここはナルニアの国です。あの街灯と東の岸辺に建つケア・パラベルのお城との間は至る所ナルニアです」 彼女はそのフォーンの家に招かれたが、衝撃の事実が発覚する。 実はタムナスさんは悪い魔女に子供を誘拐するように命令され、ルーシーを狙っていたのだ。 しかし、彼は心優しい人で、そんなことはとても出来ずにルーシーを家に帰らせたのだった。 ルーシーはタンスから飛び出た。 「帰ってきたわ!」 「何の話?」とスーザン。 「あら?何時間もいなかったのに」 他の三人は顔を見合わせた。 何と、ナルニアで時間を過ごしても、タンスのこちら側では全く時間が経っていないようだったのだ。 そこで、ルーシーは他の三人を連れてタンスに入ったが、森もなければ雪もない、ただの裏の板があるだけだった。 三人は彼女の頭がおかしくなったと思ったし、エドマンドはそのことで妹をからかった。 だが、今度は彼がナルニアに行くことになるのだった。 ある日、四人はかくれんぼをしていて、彼はルーシーがあのタンスに行ったところを見て、からかってやろうとそこに隠れた。 ところが、ルーシーの気配がない。 なので奥へ奥へと入っていくと…そこは真冬の雪の中。 「どれだけ大きなタンスなんだ…」 そこで彼は女王と名乗る人物に出会い、魔法のプリンをもらい、それを食べながら女王に色々と教えてしまう。 自分には兄と姉と妹がいて、妹の方はもうナルニアに来たことがある、と。 女王は兄弟全員を連れてきたら、お前を王にしてやる、と甘い誘惑を彼に投げかけ、去っていった。 |