爆発的な恋人

□レッツ職場体験!
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朝起きるとホークスは、いなくなっていた。
「朝ごはんくらい食べていけばいいのに、、、」
「なんだ。赤羽野郎はいないのか。」
「ぶっ、。かっちゃん。」
「ババァが朝飯食べないか?って。」
昨日の今日で顔を出すかっちゃん。
そういえば、かっちゃんにキスされたんだ、、。
「その様子だと赤羽根野郎が来ても忘れなかったみたいだなぁ。ん。やるよ。」
ニヤニヤ笑いながら何かを渡すかっちゃん。
「何?これ?」
「昨日の遊園地の土産。遊園地代奢ってもらったからな。」
「そんな、つもりじゃないのに。」
「開けてみろよ。」
かっちゃんのプレゼントは、クマのストラップだった。
「あれ、、これ、、、。」
「ん。」
黙ってかっちゃんがスマホを見せる。
「デートの戦利品だな。俺とペアだ!ありがたく思え!」
「いや、何決めポーズなんですか。」

「あぁ、ホークスが急に来て荒れていたのはそういうことね、、。」
ミツキさんが2人のストラップを見てぷっと笑う。
「??」
「ヴィラン現れた時に声かけられてさ。 菜々ちゃんは?って。かつきと遊園地デートですよーって言ったらヴィラン倒して速攻うちの方飛んで行ったわ。」
「は、はぁ、、。」
よくわからないぞ?
かっちゃんは、黙って味噌汁を飲む。
「それよりあんた達、学校行く時間よ?」
「うわ!本当だ!朝から先生に呼ばれていたんだった!ちょ、かっちゃん。久しぶりに個性使ってもいいですか!」
 菜々の頭に小さなアベリアが咲く。驚くかっちゃんと手を繋ぐ。
「あらあら。」
ミツキさんがニヤニヤする。
刹那、 菜々の身体が羽根のように軽くなり、かっちゃんとそらを飛ぶ。
「なぁ、その個性、空も飛べるのか?」
「飛べる、というより跳ねる、が正しいよ。羽子板の羽根みたいな感じかな?」

お茶子とデクが空を飛ぶかっちゃんと菜々 を見上げる。
「凄い!ブロッサムの個性だ!」
デクが手を振る。
「あれ、羨ましいね。」
お茶子が微笑む。
しょうとが目を細める。

「 菜々ちゃんの個性?」
昼休み、デクに轟が訪ねる。
「あんま、ブロッサム知らないから。」
デクがヒーローノートを得意げに広げ話す。
「ブロッサム。 本名、春野 菜々。誕生日12月24日。血液型O型。個性、開花。花言葉等に因んだ個性を自由に使える。技名は、特になし。手を握ると相手の将来を予言する誕生花占いは女子に大人気。ヴィランにお母さんを殺されてからは、公安→アメリカに行き、再起の個性を持つステラの元でアメリカの小学校、中学校に通う。基本、人に頼られたら断れない性格からプロヒーローたちからは、万屋ブロッサムと呼ばれている。そのことから、毎年男性ヒーローがビジネスパートナーに選びたい女性ヒーロー1位、事務所で一緒に働きたい女性ヒーロー1位、警察が選ぶ話しかけやすいヒーロー1位、ヴィランが闇堕ちさせたい女性ヒーロー1位、」
「その、、好きな食べ物とか貰って嬉しいものとか知らないか?」
お茶子とやおももが手を挙げる。
「 菜々ちゃんの好きな食べ物は、チョコとぶっかけうどん!」
「貰って嬉しいものは、ずばり、お花ですわ!」
「、、お前ら、よく知ってるな。」
「女性ヒーローにとったら、憧れだもん!」
「そうですわ。」
「、、、朝からうるせーな。クソナード。」
「爆号!ブロッサムと仲良いなぁ!」
きりしまが冷やかす。
「うっせぇ。」
「あれ、爆号。ストラップ、有名な遊園地のじゃん。」
耳郎がニヤリと笑う。
「、、、。」
黙って席に座るかっちゃん。
「けど、どうしてブロッサムの情報を知りたいのですか?」
ヤオももが轟に聞く。
「、、体育祭の時に蕎麦奢ってもらったんだ。その礼だ。」
「 菜々ちゃん。優しい!」
あしどが感激する。
「八百万。うららか。すまないが、花選ぶの手伝ってくれないか?俺はよくわからん。」
「 菜々にですか!嬉しいですわぁ!」


「ふぇっくしょ!」
授業が終わり、心操君と訓練するときにくしゃみがとまらない。
「大丈夫か?」
「うん。風邪かな?あ、じゃあ、訓練しよ。」
 菜々が柔軟する。
「まず、心操君はあれだね。持久力とバイタリティが明らかに弱いからそこからつけよう。こせいの洗脳を強化するため肺を強くしていきましょう。」
 菜々が提案する。
「、、、うん。」
「腕立て500回。腹筋500回はい。はじめ。」
心操君が必死に筋トレをする。
「150から声をあげていこう!はい!あえいうえおあお!」
「あえいうえおあお!」
「つぎは、持久走。学校5周してみよう。」
「、、!早!」
「心操君。遅いよ。ヒーロー科の甲田君もこれくらい早く走れるよ。」
「ぐっ、、。」
「これから、毎日私がいない時もルーティンは続けてね。後、心操君、失敗したら凄く焦る癖があるからそれをどうにかしないと。はい。自己啓発本。とりあえず、鏡を見ながらこれで特訓してね。」
「ホークスのスピードは、、。」
「あれは、裏技だから、教えるにはまだ先かな?頑張って。私、インターンの相談を植物カフェの店長に聞いてくるから。」

「いいわよ。」
植物カフェの店長ことジンは、元歌舞伎町のオネェヒーローだったりする。この店長、やり手で植物カフェ以外に居酒屋や花屋、八百屋を全国チェーンで経営している。
「博多支店、ヘルプ出ていたから。行って来な。あたしも一か月程休みたいから。」
「店長。その間、お店は?」
「改装予定なのよ。ちょうど一か月かかるみたいだから。」
「改装するんですか!」
「そう。ほら、キッチンにガタが来ていたからね。夏休み、長いんでしょ?インターンの後、一緒に5日くらい韓国にでも行かない?」
「え、行きます。」

植物カフェにエンデバーが現れる。
「ブロッサム。例のダビングだ。」
「ありがとうございます。」
「それと、今週末あたりに病院に行ってくれないか?俺は、仕事が入ったんだが、、。病室は3202号室だ。」
「了解です!あ、何か飲まれます?」
「アイスコーヒー貰おうか。しょうとからインターンの話は聞いたがブロッサムはどこにする?良ければウチでもいいぞ。サイドキックのバーニンが推薦してきてな。明日からでも来てくれと。」
「あら。ブロッサムは、うちの博多支店でインターンよ。」
ここの植物カフェの店長は、エンデバーの同級生だったりする。
「あ?オカマ野郎か。」
「炎司ちゃん。相変わらずイケメンね。結婚式以来かしら。」
「店長!エンデバーと知り合いなんですか?」
「知り合いというか腐れ縁よ。」
「若い頃、いく先いく先にこいつがいてな。ブロッサムが働くにはあまり、おすすめ出来んぞ。」
「残念でした。この子は私の大切な相棒っ子だからね。ヒーロー事務所には雇わないんです!」
「あ、ホークス事務所のヘルプには行きますよ。」
「ホークスちゃん。彼、可愛いわよねぇ。よし!許可します!」
「やったぁ!」
「なら、バーニンには諦めるよう伝えておくか。ともかく病院の件は頼んだぞ。」
「はーい。」
エンデバーが去った後、しょうとくんがお店に来る。信じられないくらい豪華な花を抱えて来た。
「わ。どうしたの!」
「この前奢ってくれた蕎麦の礼だ。」
「蕎麦代ならエンデバーに払って貰ったから大丈夫だよ?」
「、、クソ親父、、、」
「お花は、、ありがたく頂きます。嬉しいな。じゃ、花の御礼になんか飲みます?奢るよ。」
「いや、それをしたら、また借りを作っちまう。」
「じゃ、その借りでエンデバーさんからヒーローの仕事の依頼があったからしょうと君手伝いお願いしてもいいかな?」
「構わない。」
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