推しが多い!!

□5月ですね。
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「5月ですね。」

甘露寺さんが急に隠しの部屋にやってくる。

「5月ですね。」

隠しが答える。

「5月ですね。」

柱の甘露寺さんがもう一度伝える。

「、、、、。」

いや、柱に対して何を言えばいい!?

「5月といえば、かしわ餅だな。甘露寺。」

見かねた伊黒さんが急にやって来て話に加わる。


久しぶりの推しランクA
甘露寺、伊黒カップル

当人同士は恋心を隠しているんでしょーが、周りからは一目瞭然だ。
こっちは、モヤモヤしながら胡蝶様見てるっつーのに!!


リア充、爆発しろ!!
いや、早く結ばれてくれ。頼む。このままやと無惨に無残に離れ離れにされそうやし。
まぁ、こればかりは、当人同士の問題だとおやかた様も話していたなぁ。

隠しが勝手に萌報告書を連ねている間に甘露寺さんが手を握る。

「隠しさんもかしわ餅買いに行きましょ!!」
「いえ、あの、、。」
後ろで伊黒さんが睨む。
「すみません。今立て込んでおりますのでまたの機会に、、伊黒様。失礼を承知で甘露寺様にお付き合いお願い出来ませんでしょうか?」

正しい返しはこうだ。

「、、仕方ない。俺も忙しいのだが甘露寺の頼みなら仕方ない。隠しも忙しいな。」

褒めてんのか貶してるのかどっちかにしてくれ。内心あきあきしながら浮き足立って歩く2人を見つめる。

きっとクリスマスイブに安い指輪を買うカップルを担当した独身販売員も2人を見送りながらそう思うに違いない。

「隠しさん、いる?」

推しランクS 時透君。
最年少で柱になった少年が気だるそうに入ってくる。今日は、忙しいな。

「かしわ餅の有名なお店、知らない?悲鳴嶼さんが食べに行きたいらしいんだけど。」
「時透。私が食べたいのではなく、、時透が食べるんだぞ?」
推しランクSの悲鳴嶼様が入ってくる。

「南無。5月なのでな。不死川の弟にも買ってやりたくてな。」

優しさはあなたを意味するんだよ。こんちくしょう。リア充爆発しろとか言ってすみません、南無。

「かしわ餅なら、、」
敢えて甘露寺さんと伊黒さんが行った甘味屋とは別の美味しい甘味屋を伝える。
2人はそそくさと出て行った。

「隠し。かしわ餅、、」

義勇パイセン!あんたもかよ!!
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