爆発的な恋人

□博多で働く!
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「ね?帰り、飛ばない?」
「いいですよ。」
2人で空を飛ぶ。
「いやー、飛べる女の子って少ないから、やっぱり楽しいね。」
「本当。博多の夜景って綺麗ですねー。」
機嫌のいい 菜々がホークスの後を追いながら夜の街を飛ぶ。
「ブロッサムだー!」
「なに、なに!ホークスとデート!」
「ブロッサムが飛んだ後の花びらをひらったら幸せになれるんだって!まじ、可愛い!」
「ブロッサム!手ふってー!」 
「また、勘違いされそうですねぇ、、。」
家に着くと風呂上がりのホークスに声をかけられる。
「前から考えていたけど、もうさ、俺たちそういう関係でよくね?」
「ん?」
「付き合うの。」
「んー、、、。」
 菜々が首を傾げる。
「これ、86回くらいしてますが、私は、かっちゃんの約束があるからごめんなさい。」
「また、爆号君か。」
「かっちゃん、今日はヴィラン退治できたみたい!かっちゃんのスピードはどんどん上がってるんだよ!今度あったらどんなに強くなってるんだろ。楽しみだなぁ。」

あぁ、だから機嫌が良かったのか。

ホークスの胸がジリリと熱くなる。
「爆号君のどこがいいの?」
「自信家だけど実力あるとこ。悪そうに見えて本当は、優しいとこ。一途で面倒見がよいとこ。自分の強みも弱みもわかっているとこ。一緒にいても違和感ないとこ。」
「それ、俺には全て当てはまるんじゃね?」
「あ、本当だ。、、ケイゴ君も全部満たしてるね、、。」
「ぷっ。 菜々ちゃん、俺のこと好きだったんかー。」
「また、からかうー!けどね、ケイゴ君にはまた違った良さがあるんだよ。」
「俺のよさ?」
「ヘラヘラしてごまかしているけど、熱いとこ。誰よりも周りが見えて心配性で優しいとこ。面倒見がいいとこ。見えないとこで一生懸命努力してるとこ。」
「じゃー、俺も 菜々ちゃんのいいとこ、言っちゃう。夢に向かって頑張るとこ。いつも自分より困っている人を助けちゃうとこ。言いたいことしっかり言えるとこ。ヴィランに関係なく相手を思うとこ。器用貧乏なとこ。笑うと可愛いとこ。話していると元気になるとこ。」
互いに目を合わせ、笑う。
「良く見てるね。俺たち。」
「付き合い長いですからねー。」
ホークスの胸の痛みが和らいでいく。

翌日、植物カフェのヘルプに行くとヤンキーがすっかり、変わっていた。
「うわっ。イメチェン?いいじゃん。」
「これ、母さんからブロッサムに手作りの弁当。」
「嬉しいな。いただくよ。学生バイトもちらほら戻ってきて来週からは新店舗の店長になるんだって?」
「はい!博多タワーに新規店舗出すからそっちで店長になります。あの時フラフラしていたけど、ブロッサムに勝入れてもらったから助かりました。」
「構わないよ。他の子たちは?」
「他の奴らは引き抜きされて居酒屋の店長や食品卸の会社とかシステム会社に就職しました。」
「凄いじゃん。頑張ってるね。」
「俺も頑張ります。」
「 菜々ちゃん。ありがとうね。博多店も前年度業績上がって静岡のママもきっと喜ぶわ。次は、熊本、長崎に新店舗をオープンさせそう。」
「いえ。事業展開おめでとうございます。」
「ウォールアートの件、ママも聞いたみたいで博多タワー店の設計、 菜々ちゃんに任せていいかしら。」
「了解です!」


「博多タワーの新店舗設計!凄いじゃん!」
サイドキックと常闇君が驚く。
「博多店は、ホークス事務所をイメージしようかなぁ、ってさ。」
「お、俺たち?」
「そ。基本、植物カフェは、ヒーローと一般の人との情報交換の場にするのが目的だから。えーっと、ホークスは虹色の羽根で、、。わ。ヤンキーの就職先のファミレスとシステム会社からもデザイン依頼来た!キタキター!!」
スマホを見ながら 菜々が喜ぶ。
「 菜々。楽しそうだな、、。」
常闇君が心配そうにみる。
「身体は大丈夫か?左腕、震えているぞ?」
「あ、、うん!へっちゃらへっちゃら!」
「 菜々ちゃん。気づいてないけど、左肩も震えているよ?大丈夫?」
サイドキックも心配そうにみる。
「やっぱり、静岡から帰って翌日は疲れるよね?
ちょい、常闇君とおつかい頼むよ。外の空気吸ってきな。」
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