爆発的な恋人

□仮免から
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「以上で、仮免試験の打ち合わせを終わります。」
ミッドナイト先生が書類をまとめる。
「ヴィラン連合が活発な中、一年で仮免試験を受けさせることになりましたが、皆さん気を引き締めて頑張りましょう。」
根津校長が話す。
「で、ブロッサム。」
みんなが解散した後にヒーロー名で呼ばれる。
「君は仮免試験見ないか?」
「あのっ、私は学生ですよ?普通科の!」
「!」
「何、みなさん、忘れた顔してるんですか?」
というわけで、ヒーロー科のみんなが朝から仮免試験に向かう中、心操君と登校する。
「今日は、古典のミニテストだよ。」
「古典苦手。面白くないもん。」
「、、、ヒーロー科は、仮免試験か、、。アメリカはどうだった?」
「同じ感じだった。一般人を助けながらヴィランを倒す、って言う。アメリカは、州ごとに仮免試験があったよ。私は、テキサスで取った。」
「、、俺も早くとりたい。」
「ほら、心操君は訓練頑張ろ。」

「仮免試験かいな。」
ファットが敵を倒す。
放課後、ランチラッシュと夕ご飯の準備をしていたら、チームアップの要請があり、大型暴力団と麻薬取り締まりを行う。
「もうこっちは、忙しいのに!だから、ヒーロー嫌なわけ!時間無くなるから。」
菜々 が麻薬をゲノム解析しながら愚痴る。
「落ち着け。さっさと終わらせる。」
ミルコが暴力団員を薙ぎ倒す。
「てか、麻薬取り締まりならファットだけでいいじゃん。」
「わいも麻薬についてはよーわかるけど、販売元や製造先、売り先がわからん。ゲノム解析が出来るブロッサムは強いからな。お?その花なんや。」
「バイカウツギ。花言葉は、回帰。麻薬の出来た場所を分析してる。、、うん。マレーシアから来たみたい。販売元は、フィリピンだけど。在庫はここだけじゃなく横浜の倉庫にもあるね。ヒーロー要請お願いします。」
 菜々の個性にミルコが驚く。
「本当、こいつ最強だな。」
「な?公安が長年隠したくなるほどやねん。」
「私はもう帰る。野菜の支柱立てしたいし、クリーニング出したいから。」
「、、、そして、ビックリするほど気が抜けているな。」
「ファット。後で報告お願い。じゃ、私帰るねー。お疲れ様でした!お先失礼します!」

寮に帰るとオールマイトがいた。
「公安から連絡あったよ。ご苦労さん。」
「あ。ぼーとするくらいなら掃除しといてよ!」
「君、僕がぼーっとしているように見えるんだね、、。」
「大方、ヒーロー科のアドバイス以外に役に立っているには見えないから。行くよっ!支柱立て!」
「なっ!!」
野菜の支柱を立てながらオールマイトと話す。
「なんやかんやで君、僕のこと気にかけてくれてるね?ありがとう。」
「自分はやることないってしみったれた顔してるのが好きじゃないんですよ。はい。紐!」
「僕に出来ることがあれば、なんでもするよ。あ、緑谷少年!」
「オールマイト!手伝います!」
「仮免どうだった?」
「あ、あー、かっちゃんと轟君と夜嵐君以外はみんな受かったよ。」
「よっしゃ。ありがとう。デク。そっち、肥料撒いて。」
「凄い植えてるけどこれなに?」
「春菊、小松菜、カブに大根、だよ。うん。今回も綺麗にできた!」
「オールマイト。仮免後にインターンがあると聴きました。ナイトアイ事務所について教えて頂きたいです。」
「わかった。あ、根津校長からブロッサムに伝言。君は、常闇君とホークス事務所で出したから、だってさ。」
「また、事後報告、、。」
 菜々が個性で草だけを枯らし、集めながら呟く。
「けど、 菜々ちゃん、ホークス事務所いいね。ホークスと 菜々ちゃんの相性いいもん。あ、でも僕はかっちゃんと 菜々ちゃんのタッグバトル見てみたいかも。」
「爆号少年と?」
「だってあの演舞、かっちゃんの体育祭の時の動きに合わせていたんでしょ?」
「デクは鋭いね。だから、ありがたいよ。」
「かっちゃんと 菜々ちゃんは、昔から仲良しだったからね。」
「そうだったのか。気分屋ブロッサムと向上心高い爆号少年のタッグバトル一度見てみたいものだな。」
「オールマイトは、いいから手動かす!」
「厳しいな、、君。」


仮免に落ちたかっちゃんとしょうとは晩御飯に顔を出さなかった。
「きっと色々考えているんだよ。冷蔵庫に入れておくから後で伝えて。仮免受かったみんなにはランチラッシュと私から。かぼちゃのタルトだよ。」
「まぁ!嬉しいわ!タルトにあう紅茶、私用意しますわね。」
「じゃあ、俺もバナナのシフォンケーキ作ったからみんなで食おうぜ。」
砂糖君も手伝う。
「ん!砂糖君のケーキ美味しい!」
「 菜々のかぼちゃは、雄英のかぼちゃか!うまいな。」
「筋がいいね、、。よし。2人で今度スイーツ研究会を結成しよう!」
「おぉ!」
「私も研究会に入りたいですわっ!」
「わ、私も食べたい!」
お茶子とみんなで盛り上がる。

「けど、爆号たちは、仮免補講があるらしいぞ。
だから、仮免合格出来るさ。」
切島君とカミナリ君が話す。いわゆるかっちゃん派閥だ。
「だから、 菜々。落ち込まなくても大丈夫さ。」
「いや、私落ち込んでないよ?かっちゃんにはかっちゃんのやり方があるからさ。」
「さすが、爆号の女、、。」
峰田が感激する。

「暫く仮免補講で2人とも会えないの、、。そう。しょうとも頑張っているのね。」
病院で怜さんと絵を描きながら話す。
「日本の仮免試験って厳しくて有名ですから。」
「そうなの。 菜々ちゃん、デザイン画しっかりして来たわね。」
「ありがとうございます。」
「それで、今の悩みは何なの?」
「え、悩みあるように見えます?」
「眉間に皺が寄っているわ。」
「怜さんには敵わないなぁ。、、ヒーロー活動していたら、時間がなくていっぱいいっぱいで。」
「 菜々ちゃんは、優しいから色々頑張り過ぎるのね。そうね。そんなときはいっそ、休むのもいいのよ。」
「休む、、。そうですね。明日は比較的休みだから休みます。」
「母さん、お客様?」
そこに、怜さんと同じ白い髪に眼鏡の女性と白い髪の男性が入って来た。
「失礼します。お邪魔してます。」
「あ。 菜々ちゃん。いいのよ。紹介するわね。娘の冬美と夏雄よ。」
「ちはー、、。」
「夏。こちらは、春野 菜々ちゃん。しょうとと同じ雄英生で、この病院の花の管理と病棟で絵画療法を担当している講師の先生よ。」
「あ。春野 菜々です。」
「しょうとから聞いた。母さんの調子が良くなったのあんたのおかげだってな。」
「そ、そんなことないですよ。怜さんには、色々相談にのって貰ってます。」
「お袋からも色々聞いてるし、この前、植物カフェ行ったよ。あそこ、雰囲気いいよな。時々勉強するのに使わせて貰ってる。」
「あっ!常連の!」
「今、思い出したんかい!」
「私も!新作のフルーツバー美味しいよね!」
「いつもご利用ありがとうございます。」
「あらまぁ、夏も冬美もお気に入りなの?」
「持って来たから母さんも 菜々ちゃんも食べよっ!最近はお店いなかったね?」
「寮母に食堂でバイトしてるんです。将来、植物カフェ開くのが夢なんで。」
「起業?」
「はい。大学には行きたいんですが。今は、経験積みながら勉強頑張ってます!」
「、、、ヒーローしないのか?」
「ヒーローよりやりたいことがそれで。私、表に立つより穏やかに生きたいから。」
「そっか。 菜々の夢、応援するぜ。」
「何、夏が応援してるのよ。あんた、試験あるんでしょーが!あ、私は教師してるのよ。ね、今度、学校で花壇植えるんだけどお手伝いお願いしてもいいかな?」
「いいですよ。」
「あ。冬美。 菜々ちゃん、忙しいのに。」
「大丈夫ですよ。怜さん。私、他に用事があるのでそろそろ失礼しますね。」
「今からしょうとくるぞ?」
「よろしくお伝え下さい。」
「ありがとう。 菜々ちゃん。次はいつ来れる?」
「来週にしましょう。再来週から博多店でヘルプ行かないといけないから、、。」
「本当忙しいな。」
夏雄が心配する。
「では、失礼します。また、来週〜。」
スケブを片手に今度は外科病棟へ走る。
「天晴さん!お待たせしました!」
「構わないよ。じゃ、勉強しようか。」 
菜々 は、今、進学を考えてから天晴さんに勉強を教わっている。
「HPの反響デカくてね。この前の麻薬密輸の事件で匿名で同連の情報提供とかもあって、警察に情報提供したとこだよ。今、ヒーローの個性を殺す銃弾が出払っているみたいだ。危険になってきたね。」
「物騒になってきた今だから情報は大事ですもんね。チーム韋駄天には日頃からお世話になっています。」
「俺が抜けたことで、どうなるかと思ったが入院しながらもヒーロー活動出来てこちらも助かったよ。さて、問題は 菜々ちゃんの語学力だね。リスニングはうまいが文章読解が弱いんだね。」
「個性で補っているけど受験には個性が使えないんですよね、、。」
「そうだと思っててんやに参考書と問題集を頼んだんだ。てんやもまた、インターンで忙しいみたいだから。さっ、始めようか。」

天晴さんとの勉強でしっかりしごかれる。
「つ、疲れた、、。」
「ははは。お疲れさん。晩御飯、母さんが 菜々の分用意してくれたから食べていきなよ。」
「助かります!この後、バイトだから!」
2人でテレビを見ながらぼーっとご飯を食べる。
「大分腕も上がってますね。天晴さん。」
「腕の包帯は思ったより早く取れたからね。問題は足だよ。トイレにはいけるようになったけど。あっ、今日も銃撃事件か、、。あそこは、道が狭いから死角も多いよな。」
「天晴さん、本当、道に詳しいですね。」
「いかに、道を把握して最速最短で助けられるか常に考えているんだ。ホークスと似ているかな?」
「いえ。天晴さんは天晴さんです。その考えには同感です。」


「って言うことがあったんだよ。飯田君。」
「兄が、、参考になるな。」
談話室で2人で勉強をする。
「うん。問題を解く速さも速くなってきているな。理解力が上がっているとみた。」
「わ、私もそう思いますわっ!」
「あ、ヤオもも!」
ヤオももが幾つか参考書を持って立っていた。
「む?八百万君も一緒に勉強するかい?」
「はいっ!飯田さんに教えていただきたくて。」
「構わない。座りたまえ。」
「 菜々もお勉強なのですね。」
「うん。時間ないからよく飯田君兄弟に勉強教わっているの。」
「まぁ!素敵です!」
「ヒーロー科と普通科は使用している問題集が違うが内容や難易度は似たようなとこが多いからよく交換して勉強しているんだ。」
「そうなのですね。なら、私も一緒に勉強しましょう!」
「ヤオもも。凄いね。ノート綺麗、、。見せてー。」
「えぇ。構いませんわ。」
ヤオももが飯田君に教わっている間、ノートを見せてもらう。
「む。今日はこの辺りにしようか。時間が遅いな。」
「そうですわね。 菜々は、明日はご予定があって?」
「あ。うん。朝は空いているからホークスにお土産買いに行こうかと。インターン用に。その後は図書委員会とバイトの打ち合わせ。店長がイベントするっていうからさ。」
「イベント?」
「うん。大阪のイベントに出店だって。ちょうどその日が文化祭と重なるから先生には許可取ったんだけど。」
「まぁ。文化祭出られないんですか?」
「出たいけどイベントを優先したいからさ。なる早めで帰って間に合うようにはしたいなぁ、って。」
「まぁ、、そうですの。 菜々と回りたかったですわ。」
「ごめんね。あ。電話。2人ともおやすみ。」
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