陰の間


□優しさに触れて
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いろんな人の思いに触れて
気付いたことがあります

悪意ある言葉なら
明確な悪が存在する
だから憎しみを向けやすく
徹して無視することも容易い


だけど
温かな言葉には
明確な思いを見つけにくい


人に嫌われたくなくて
曖昧な優しさを差し出す人

人に好かれたくて
あっちこっちに
思いやりを差し出す人

励ましのエールを贈りたくて
激励(げきれい)のファイトを贈る人

悲しんでる人を元気づけたくて
優しい微笑みを向けてくれる人


こんな風に いろんな形の
「温かな思い」があるから

押し殺した心に鈍く響くんだ

くれる暖かな思いは
キラキラしてて 眩しくて
憧れるのです


だけどそれ以上に
その思いが優しくて
心地よくて 私の心は揺れ動く
素直に「嬉しい」と()えないから



優しさに触れて
気付いたことがあります

悪意でも善意でも
どちらにしても
私にはその思いは
苦しいものだということに…



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