華の間


□シーグラスの小瓶たち
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「簡単、苦しくない、自殺」と私は検索した

すると、まず最初に出てくるのは
「生きて!」の医者からのメッセージでした

それを読んでみた

「あなたの周りの家族、友達が悲しみます。
だから生きてください!」

そんな内容が書かれていた

もうそんな内容は聞き飽きた

私の心にはちっとも
響いてはくれなかったんだ


この言葉で死を止められた人は
きっとまだ希望がある人
「生きる喜びが存在している」


どうして… どうして?
「生きて」欲しいのか…

どうして…どうして?
こんなにも苦しいのに
生きなくてはならないのか

どうして… ねぇ、どうして!?
「死」は許されないのか…



その後も私は
「簡単、苦しくない、自殺」を検索してみたら
ある一つのサイトにたどり着いた

そこにはこんなメッセージが書かれていました
(※投稿者の名誉を守る為、箇条書きでお伝えします。
死の理由も省きます。)


「死にたい」

「止めろとかはいらない
(自殺を止める事)」

「楽な死に方教えて」

そんな内容でした
そしてその投稿への回答が
驚くほどたくさんの人たちの言葉で溢れていた


「死にたい人たちの言葉で」


それを私は、
一つ一つ読んでいきました

内容は一言だったり、
長文だったり人それぞれでした

だけど無理して「生きて!」と
止める人はほとんどいませんでした

それどころか
「苦しい」「辛い」負の言葉ばかり

それなのに、それなのに…
私の心は暗闇に沈む所か


どうして…だろう…
「苦しい」言葉たちで溢れかえっているのに

どうして…だろう…
心が少し軽くなったのは

どうして…なんだろう…
なんで私、泣いてるんだろう…


なぜか私の心は大きく揺れ動き
確かな命の鼓動が鳴り響きました
ドックン…ドックン…と

どんな説得力ある
「生きて!」の言葉よりもずっと
「生きている」人たちの言葉に感じたから



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