陽の間


□リサイクル病院
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ゴミにもきちんとお墓はあるよ
ゴミ箱がお墓です

価値がないから ゴミになったんじゃない

ゴミの前は 「君」は ゴミではなかったはず
俺たちがその価値を 使い果たしてしまった
俺たちが「君」の姿を 「ゴミ」に変えてしまった…

君がゴミだった前は
俺たちの糧で
癒してくれる存在で
笑顔をくれる友だった

それなのに使い果たしたとたん
不必要だと邪険にし
汚れた存在だと認識し出す

挙句の果て
壊して、汚して…
最悪、街中に捨て去られて
そして「ゴミ」として扱われる

人間(俺たち)は供養され、
埋葬(まいそう)や参拝、お墓と石碑などで
弔(とむら)われるのに…

どうして「君たち」は 価値がなくなると
「ゴミ」として認識され
ぞんざいに扱われるのだろうか?

俺たちは……
人は……
身勝手なことをしていたね…

そうだ
価値ないものなら ゴミになる必要もない
無価値なものからは ゴミは生れない
価値がないものは この世には 存在しない

「ゴミにも価値があったはずだ
価値があったから ゴミになってしまった…」

リサイクルは ゴミにとっての病院だ
そもそも
「ゴミ」になってしまった時点で
「君たち」は 病気なのかもしれない…

俺は、君たちを見て
このような考えに至った

街中にもし 「君」が落ちていて
「悲しい」と思えたなら
「君」をきちんと 大事に扱ってくれていた人だ
そして 「君」を拾って ゴミ箱に入れてくれたなら
「君」をきちんと 大切に扱ってくれて、
感謝してくれている証拠だ

この意味を理解してくれた人は
一体、何人いるのだろうか…?
俺たちは 今一度 見直す必要があるようだ

きちんと、労(いたわ)ってあげよう
あなたの手で
きちんと、送ってあげよう
あなたの手で

最期くらいは 感謝を告げてあげようよ

みんなの想いで
また 蘇りますように。



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