陰の間


□こぼれ落ちたアイス
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夏に食べてるアイス
決まった味のチョコレート
別に そこまで欲しいワケじゃない
欲しいのは きっと


カップに伝うは雫
熱に溶かされる氷
手元に伝うは冷たい雫
熱で浮かされるは思考

床に落ちぬよう そっと拭った

誰も取りはしないのに
そんなに急いで食べなくてもいいんじゃない?
でも 落ちてしまいそう
カップに伝う雫が
今にも落ちてしまいそう

こぼれ落ちてしまいそうなんだ…
「サミシイ…カナシイ…」って
嗚呼、落ちてしまったんだ。


アイスごと、君を。
愛すこと、君を。



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