陰の間


□カルマ-それは運命-
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真上にある群青
掴みたくて 限りある腕を
限りなく伸ばしたというのに
やはり 儚いか…
この上なく届かぬと知る 空

近づいては離れ 求めては消えゆく
限りなく満たすものと覚える
身体、頭脳、心、本能
それは限りなく脆いというのに
やはり 求めずにはいられぬか…
この上なく恋しいと知る 愛情

捕食されては食い殺され
朽ちてはまた新たに生まれる
限りなく尊いひとつの生体
そこに定義などないというのに…
やはり 量らねばならぬか…
この上なく繰り返されると知る 食物連鎖

大いなる存在と心得ている
疲れてしまう時だってある
限りある時間を
限りなく止めたいというのに
やはり 歩まねばならぬか…
この上なく逆らえぬと知る 人生

限りない夢幻(むげん)を抱きしめては
この上ない 無限に嘆く
限りある幽玄(ゆうげん)(いだ)いては
この上ない 有限にとらわれる

「それは _運命」

甚だしいほど一致した
この法則から外れる者はいない
創造主の神と、世界の(ことわり)に挑み続けねばらない

人は、知らぬまま、(カルマ)を背負う



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