読の間〜小説
□三章:一騎当千の殺戮兵器
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「くそお、調子こぎやがって!
ロボットだが何だが知らねえが、仲間の仇だ!
ジャンクにしてやるうぅぅぅ!!!」
怖じ気づきながらも目前の敵が3人同時に、大木の影から奇襲を仕掛けた。
カロルは瞬時に反応したが、さすがに全ての攻撃を避けきれなく、
とっさに持っていたマンゴーシュを顔面ぎりぎりでガードした…。
のだが…、反撃の衝動に耐えきれず、顔に傷を負ってしまった。
自らのナイフが仇となってしまったのだ。
一瞬、動きが止まるものの、痛みを感じない彼にはあまり効果はないようで…。
そのまま攻撃を続行する。
敵の頭上に飛び上がり、空中前転。
そして、敵の背後に着地し、先ほど仕留めたように、首筋めがけてマンゴーシュで掻き斬った。
その行為はものの2秒。
もう2人敵が居るにもかかわらず、カロルは動こうとしなかった。
なぜなら、「もう、死んでいる」から…。
時間差で敵2人の動きが止まる。
ズルリズルリと、不快な音をたて、切れた斜面を滑り、生首だけが地面に落下。
その後、2人の身体も横たわり、合計3体の屍が早くも出来上がる。
ドサリ…。ドチャッ…と。
不快な音で地面を濡らす。
何が起きたのか理解の得ない現象が、周囲を満たしていた。
くつろいでいたロイドも流石に動揺を隠せないでいる。
「お、おい、何が――。何が起こった!!?」
「敵勢力の鎮圧を確認、任務完了。
ロイド様、落ち着いてください。
このマンゴーシュで居合い抜きをいたしました。」
平然と言い張るが、通常の居合いならばあのような現象は起こらないばずなのだが……。