読の間〜小説

□二章:誘い込まれたのは?
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「ターゲットまで100メートル。
視界オールクリーン、キルゾーンに敵を補足、発射。」

カロルが放ったスナイパーの弾が、猛スピードで駆けてゆく。
それはほんのわずかな隙間。
気づいた時には「人間」だったものは、「ただのもの」へとなり下がった。
つまり、死体と化したと言うことだ。

死体には目もくれずに、次の標的へ銃の標準を合わす。
前方に2人、左右に2人、背後に2人、合計6人。
どうやら、前の標的に捕らわれすぎて注意散漫になってしまっていたようだ。

「おいおい…どうするよ? 囲まれちまったぞ!?
お前にしちゃあ、有り得ねえミスだな。」

「いえ、これは全て故意故。
彼らの誘いにわざと乗ったのです。
誘い込まれたのは俺たちではなく、彼らの方です。
このパターンならまとめて始末でき、無駄がありませんので…。」
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