陽の間


□心からのありがとう!
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ある日、
トイレで困っている人がいたんだ
気づかずにスルーも出来たけど、
でも、誰もその人に
手を差し延べようとは
してはくれなかったんだ

なんでなんだろ?と
疑問でならなかった

きっと気づいてるはず
面倒事に巻き込まれたくはない
と思っていたんだろう

苛立ちを覚えた
そして、悲しくも感じる
「世間はなんて冷めきっているのだろか」

だから僕は手を差し伸べた
同情心からじゃない
「困っていた」から 助けたかったんだ


どうやらその人は
トイレの流し方が
わからなかったようだ

そして僕は声をかけた
「このボタンを押したら流れますよ」と
自らボタンを押した

たったそれだけ
たいした事などしてはいない

それなのにその人は
「ありがとう!」と
すごく感謝してくれたんだ

その言葉は
僕にだけ向けてくれた
" 心からの感謝 " に聞こえたから
すごく嬉しかった


手を差し伸べてよかったよ
他の人はきっと
気づいてないと思う

こんなにも嬉しい
「心からのありがとう」があることに

ならば僕も
この感謝に 敬意を示さなくちゃ
この感謝に 励まされたから
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