陽の間


□連れてくる影の光
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眠れない真夜中に浸る
心地よいと キミは頷くけど
居座りずらいと 首をふる影

壁ぞいを歩くと
自分の影が映り 追いかけてくる
追い越されまいと 影と競いあうが
すぐに体をすり抜け 無情にも見越したのか
追い越される
キミを責めてるわけじゃないから


キミは影から逃れる
闇に浸り続ける
まるで 悲しみを追放するみたいに…
影も真っ黒で恐ろしく
瞳に映しだされたのかな?


まじわらなくても さわれなくても
光のように明るくないけど
いつもそばにいて
心がそうであるように
影もまたそう


立ち止まった時にはね
影もまた立ち止まってくれ
時には背後で抱きしめて
時には正面から向き合って
しっかりしろよ、と
心を奮い立たせてくれてるのさ

影に声などないけれど
いつもキミのそばにいる
手を振ればさ
キミに振り返してくれるよ


影に表現は見えないけれど
うつむく時だって
キミの苦しむ顔 悲しがる瞳
地面に涙が落ちれば
そう、影が代わりに拭ってくれてて…

走れば 走れば 走るほど
何度でも キミのために影は追い越して
光の元まで連れたってく


影はね キミのために
悲しみを背負ってくれてるんだ
光のそばに いつもいつも現れる
ほら、光がないと影はさ
闇に溶けちゃうから…

だから 影を追って
キミの影だから キミのためにあり
影はもう一人のキミだから
キミのそばにいる


キミが光を求めるように
影もまた光と共に


どんなにかすかな影でも
そこには必ず希望の光があるんだよ
その光で 影は形どられてる

迷い傷ついて
光がさしこまなくなったそんな時は
影を見つけて
手招く方へ歩いてごらん
光は必ずキミに差しこむはずだよ



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