⊂THE CINEMA+⊃

□⊂ラ⊃〜⊂リ⊃
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■ラッセ・ハルストレム:監督

『マイ・ライフ・アズ・ア・ドッグ』
「スウェーデンの小さな村に住む12歳の少年イングマルは、毎日のように兄にいじめられていた。父親は出稼ぎ、母親は病気で寝込み、とうとう叔父に預けられることになるのだが...」

スウェーデンのとある村に住む少年の、他愛ない日常を、巧みな心理描写で綴った秀逸な作品。様々な出来事を敏感に感じ取ってしまう故の、繊細で傷つきやすい少年期を、見事に表現している。

悲しみを笑いに変える村人達の、決して都会では味わえないであろう純朴さに、イングマルの心は少しずつ癒されて行く。

「ギルバート・グレイプ」「サイダーハウス・ルール」もそうだが、ハルストレムの作品には”少年の純粋さ”という共通のメッセージが込められている。

それを感じ取ったとき、僕はハルストレム自身の心を垣間見たような気がした。


[リ]

■リチャード・ケリー:監督

『ドニー・ダーコ』
「高校生ドニー・ダーコ(ジェイク・ギレンホール)の家に、飛行機のエンジンが落ちて以来、彼の前に奇妙な銀色のウサギが現れるようになる。ウサギが告げる[28:06:42:12]、転校生の美少女、ホーキング博士、地下室の扉…。28日後の世界で彼を待っているのは一体何なのか...」

ドリュー・バリモアが脚本に惚れ込み、映画化が実現したと言う衝撃のリバースムービー。

リバースムービー特有の複雑な構成ゆえ、見る者が解釈に相当手こずる映画。とは言え、ちりばめられた映像の断片を、想像力を頼りに一つ一つ繋いで行けば、とても面白い映画であることを実感させられるだろう。

作り手側は、見る人によって答えが変わってくることを、完全に意識している作品。しかし、謎を解く手掛かりは映像に含まれていて、例えばそれはある場面の色だったりする...。

デビット・リンチに鍛え上げられた僕としては、この手の映画に多少免疫があるのかも知れない。3度見ても未だに85%程度しか理解出来ない「ロスト・ハイウェイ」に比べれば、自分なりの答えを見つけられたのだから。

因みにデビット・リンチの「ロスト・ハイウェイ」、1度目は30%、2度目は55%、3度目でやっと85%程度の理解度です。

理解出来ない悔しさから3度も同じ映画を見てしまった...それはまるで罰ゲームのようだった。


■リチャード・ドナー:監督

『オーメン』
「オーメンとは不吉な前兆のこと。ヨハネの黙示録に書かれているアルマゲドンを実現させるため、悪魔の子として6月6日6時に生まれ落ちたダミアン。外交官ロバートは死産したわが子のかわりに赤ん坊をもらい受けるが、このダミアンこそ、人類を滅ぼすために、この世に送られた”悪魔の子”だった。そして神と悪魔の戦いが始まった...」

1976年作オカルト映画オーメンの残酷な描写は、当時世界を震撼させた。

個人的には残酷な描写よりも、聖書からくる物語りの緻密さ、謎を追いかける展開に引き込まれ、精神的恐怖を十分に味わった。そして”悪魔の子”の印し6.6.6のアザがどこにあるのか、本当はないのではないか...気付いた時には自分自身もこの映画に参加していた。

『グーニーズ』
「子供版インディー・ジョーンズ。S・スピルバーグの原案、製作総指揮による冒険活劇。7人の個性的な子供達グーニーズは、洞窟から地下の国へと発展する宝探しの旅を描いた物語」

スピード感、息もつかせぬアクションの数々、ユーモア...笑いの後に感動します。

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