近すぎて気づかなかった想い…

□5 腹黒王子に気をつけて!
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放課後の園芸部



『この子達…私が卒業したら誰が世話をしてくれるんだろ…?やっぱり部員を確保しなきゃなぁ…』



園芸部は、彼女一人だけ。
部の事を考えながら花の水やりをしていると背後から声を掛けられる。



幸村「ここは、花がいっぱい咲いているんだね。君が、世話をしているのかい?」

『えっ?はい。そうですけど…あれ?もしかして、幸村君?』

幸村「うん、そうだよ。君は、名無しさん名無さん…だよね、久しぶり。君と最後に会ったのは、Jr選抜で手塚の応援に来ていた時、だったね。元気だったかい?」

『うん!わぁ〜久しぶり!背、伸びたね。昔は、私と変わらない位だったのにねぇ〜今は、私よりも全然高いね!』

幸村「手塚と変わらないくらい伸びたよ。ニコ」

『そうなんだ。その制服って…立海大?』

幸村「うん。立海大のテニス部で部長をやっているんだ。」

『へぇ〜今日は、どうしたの?テニス部って事は、みっちゃんに用事?』

幸村「練習試合の打ち合わせに来たんだけど…帰りに真田とはぐれてしまってね。探していたら、ここの庭園が見えて見に来たら君が居たって感じかな。」

『ふ〜ん。花に興味あるの?』

幸村「好きだよ。」



今まで笑顔で話していた幸村の表情が突然真剣な顔になり、彼女の事を見つめていた。



『えっ!?…そうなんだ💦じゃあ、久しぶりに会った記念にこの子を幸村君にあげる!』

幸村「ふふっ、いいのかい?」

『ぅうん!部員が、私しかいなくて卒業したら誰が世話をしてくれるか分からないから幸村君に貰って欲しいんだ。』

幸村「そう、ありがとう。とても嬉しいよ。ニコ」

『真田君にも会いたかったな。』

幸村「練習試合、見においでよ。」

『あっ!そうだね、絶対見に行くよ!』

幸村「じゃあ、そろそろ俺、行くよ。今日は、君に会えて良かったよ。ニコ
またね、名無。」

『あっうん。私も久しぶりに幸村君に会えて嬉しかった。ニコ
じゃあ、またね!』

((幸村君ったら「好きだよ」っなんて真剣な顔で言うからドキッとしちゃったよ…))



学園の正門前には、真田が幸村の戻りを待っていた。
幸村は、笑顔で彼女から貰った花を見ながら正門に向かって歩いて来た。



真田「幸村!何処に行っていたんだ!」

幸村「やぁ〜真田、待たせたね。」

真田「突然、いなくなるな。心配するではないか…ん?その花は?」

幸村「キレイだろ、貰ったんだ。名無に。」

真田「なに!名無しさんは、青学にいたのか…。」

幸村「そうみたい。真田にも会いたがっていたよ。ニコ」

真田「そうか…4年前に会ったきりだからな…」

幸村「相変わらず可愛かったよ。ニコ」

真田「そっそうか…。///」

幸村「練習試合、名無も見に来てくれるみたいだよ。…楽しみだね、真田。クスクス」

真田「俺は…別に…。///
くっ…た、たるんどる!!」

幸村「はいはい。帰るよ、真田。ニコ」

真田「キエェェェェーー!!」


幸村((実は、彼女の姿が見えたからわざと真田と離れて、あの庭園に行った。なんて、君が知ったらどんな反応をしてくれるんだろうね。クスクス
これから、楽しくなりそうだ。))
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